2008年11月14日金曜日

演出家ってなにすんの(黒澤世莉)

演出ノート01
「演出家ってなにすんの」

みなさま、はじめまして。コロブチカ「proof」にて演出を担当する黒澤世莉です。
演出家という職業はなんとなくご存じかと思うのですが、具体的に何をやっている人なのか、わかりますか。
俳優さんや舞台美術、衣装などをつくるみんなに比べて、演出家って漠然としてますよね。
そもそも演出ってなんだよと。

演出家のお仕事とは、ひとことで言えば、「決断して、責任をとる」仕事です。
サッカーの監督とか、オーケストラの指揮者を想像してもらうといいんじゃないかしら。
できるだけ客観的に、いまいるひとびとの実力を観察して、おのおのの意見に耳を傾けて、採用したり却下したりして、もっとも良い結果を出すために考え、行動する。という感じです。
今日は「proof」稽古の2日目でした。
今回の企画の出演者は4人で、私はそのうちコロさんと小谷さんとは、はじめてご一緒します。
こいけさんと鈴木さんは、何度も一緒にお仕事している、とても信頼している方たちです。
私はゆっくり現場を立ち上げていく方だと思うのですが、この4人は手加減をあまり知らないようで、どんどん稽古場の密度を上げてゆきます。
面白い瞬間がぽろぽろ生まれています。
この調子でガンガン失敗して、そして公演ではみなさまに、生き残った強度のある表現をお見せします。
初回、2回目は、もっぱらこいけさんの身体の不自由さを笑ってました。
公演までになんとかしないとねー。
月が綺麗でした。


次回の演出ノートは「江戸の敵を長崎でとる」というタイトルで、「proof」という戯曲についてお話しします。
たぶん。